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絶対にうまく行かないプロジェクト

前の勤め先で「統計解析用サーバ導入プロジェクト」的な業務をリードしたことがあります。「的な」というのは、形式上CSV(Computerized System Validation)プロジェクトの形態は取っていたものの、実際は周囲の巻き込み方が下手過ぎて、およそプロジェクトとは呼ぶことのできない「過多業務」でしかなかったという後悔の念があるからです。その後転職したのですが、そのサーバがどうなったかは知りません。 正直プロジェクトがハッピーエンドであったという訳ではないし、サーバ導入といっても単に統計解析パッケージをサーバに手順を尽くしてインストールしただけではありますが、それでも一応サーバという成果物は遺しました。成果物の良し悪しはともかく、成果物が残ればそれは「プロジェクト完了」ということになります。 一般にCSVプロジェクトでは、最初に導入計画書(マスタープラン)を作り、「・中途・最終成果物は何か」を定義することが多いです。それは、そうしないと「プロジェクトの進行状態・完了を定義できないから」。成果物の良し悪しはそこで検討すべき案件であって、終わってからああだこうだと言うのはおかしいんですね。 つまり「完了したプロジェクトではかならず最終成果物が定義されている」ということなので、「最終成果物が定義できなければプロジェクトは完了しない」ことになります。 例えば「風土改善プロジェクト」。成果物をどう定義するのか、そもそも風土とは何なのか、私にはわかりません。もしこの問いへの解答がなければ、このプロジェクトは「絶対にうまく行かない」可能性が非常に高いと考えられます。 もちろん「そういうプロジェクトをやっている状態を作る」ことが目的なのかもしれませんが。